続 鉄の女には深い愛情を
軽くシャワーを浴びて髪の毛を乾かしてると

トントン…

あっママだ


「天〜!おはよ〜!朝ごはんできてるわよ?」


「はぁーい。今おりる」


リビングに入ると、コーヒーの良い匂いがして
テーブルの上にはサラダと私の好きなスクランブルエッグが
私の席の前に置いてあった。


「あれ?パパは??」


「朝、ドイツに。
帰りは10日後かしら」


パパは世界でも有名な脳外科医
日本国内にはとどまらず
いろんな所に呼ばれて手術をしていたので小さな頃はほとんど家にいなかったの


パパは私とママに会えないのが本当ストレスだったようでどこ行ってもムスッとしてたらしい(笑)


どっかの誰かさんもそうなりそうだけど(笑)


で、ある時気がついたみたい。


病院作っちゃって、俺はここから離れなければいいんだ。って


そうすればママと私にも毎日会えるし、
時間に振り回される事もないって。


大学病院で理事長をしてたお祖父ちゃんを説き伏せて、引っ張り込んで、病院作っちゃったの。


お祖父ちゃんは内科医だけど、理事長時代は殆ど診察なんかしなかったらしい。
でも今じゃ、70才越えてるのに毎日外来に出て診察してる。
医師である事が楽しいらしい。


そんなパパも3ヶ月に一回だけはドイツの病院に呼ばれて手術を1件受けているの。

パパの手術方法は世界でも数人しか出来ないから
いろんな人に広めて
1人でも多くの人を後遺症無く無事に生還させたいという思いから受けているそう。
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