続 鉄の女には深い愛情を

そると、その女は私たちに気がついたらしく向こうから声をかけてきた


「安藤さんに森山さんじゃない？」と
健夫の腕に手を絡ませたままで


健夫は私の顔を見たらパーッと顔を明るくさせて女の子の集団を抜けてこっちに来ようとしたが
その女の子は健夫の腕にしっかり絡みついて同じ速度で歩いてにこやかについてくる。



あの子多分、私と健夫の事気がついてないな。


うーーん。
経験上ああいう子は後が面倒くさい。


きっと、私が健夫と付き合ってると知ったら何かアクション起こしてくるに違いない。


ちょっと健夫！！
あんたがモテるのは昔っから充分理解してるけど、厄介事は勘弁よ！



と思いながらも
2人を感情の無い表情で見つめた。
ほら、私人見知りだし、あの女の子には結構嫌がらせされたからね。