昨日の友は今日の恋人!?~甘い視線で迫られて~
冷静に考えれば、奏多も酔ってたんじゃないだろうかと思うのに。

よく分からない彼のペースに巻き込まれて、気が付けば首を縦に振っていた。

帰り際、キャンセルしたら高いからな、と念押しまでされて。


『デートなんて可愛らしいこと、奏多君でも言うんだ』

「やっぱりおかしくない? その上、上から目線でさぁっ」

『んー。まぁ、その位付き合ってあげれば? 減るもんじゃないし』

「やー、減るでしょっ。確実に私の神経が減るよっ」

「でも、ドキドキとか甘ったるいの好きでしょ、紫乃は。そういうのはね、紫乃が選ぶ男じゃ無理だけど、奏多君なら上手そうだよ。そうだ、紫乃はベタな演出に弱いって伝えておくね』

「そんな的外れな援護射撃要らないからっ」

『奏多君なら、もう既に分かってるか。あ。タカちゃんのお風呂、終わったから切るよー』


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