ダイヤモンドの未来
先生の車が私のアパートの前に止まったのが、窓から見えた。

急いで靴を履いていると、スマホが鳴り出した。

慌てて外に出ると、先生がスマホを操作し、笑顔を向けてくれた。

助手席自体は何度か乗せてもらったけれど、デートをするという事実にドキドキしてしまう。

「待たせてごめんね。おつかれさま。」

「おつかれさまでした。あっ、今日は、ありがとうございました。」

慌てて、頭を下げる。

「先生のおかげで、酒井さんも落ち着いてくれて。」

「まぁ、ああいう人だから。」

やっぱり、分かってて頭を下げてくれたんだと改めて納得する。

「少しでも、香江の役に立てたなら光栄です。まぁ、香江じゃなかったら、行かなかったけど。」

さらっとした続けられた言葉に、ドキッとして、背筋が伸びて、真っ赤になったのが分かる。

過剰に反応しすぎたかも。車は走り出しているので、こっちを見られてないので、よかった。

目的地は、映画館やレストラン、たくさんのお店が入ったショッピングモール。住宅地から少し離れた郊外にあって、駐車場が広々としているところ。少し離れているから、義父の運転する車で、母と3人で行ったことがあるだけ。この辺りでの通称は「モール」。

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