ダイヤモンドの未来

シャワーの音が止まり、先生が戻ってきた。

「どうぞ。歩けるか？」

そう言われて、

「はい。」

と返事はして立ち上がったものの、先ほどとは違う痛みが股関節に走る。

歩き出すのに、躊躇した私に、

「抱っこしてあげようか？」

と笑いながら聞いてくる。

「だい…歩けます！」

大丈夫ですと言いかけたのを止めて、言い直す。先生はニヤニヤ笑ってた。

ゆっくり歩き始めたら、痛いものの歩けてほっとした。

「何かあったら、呼んで。」

「はい。」

と珍しくいい返事をした私に、先生は頭を撫でてくれた。

平日朝の民放のニュース番組、時々この時間にこの特集必要なの？というようなものをやっている。

この間見たのは、男の人にされて、ドキッとするしぐさだった。

第一位は頭をポンポンだった。

この時間にこれ、ニュースと天気をやろうよと心の中で文句をつけつつ見ていたはずなのに、よく覚えている自分がちょっと悔しい。

そして、ランキング結果を、身を持って実感してしまう。

あとは、ネクタイを緩める仕草や、車でバックするときの仕草が入っていた気がする。

先生だったら、術衣もかなり上位かもと思った自分は、かなり浮かれていたのかもしれない。