ダイヤモンドの未来
小さな声で話し始める。

「先生、何やってるの?」

「はっ?当直代わったんだけど、聞いてるよな。」

「聞いてるけど!先生、今日、何の日か知らないの?」

「はっ?…」

今日…???

何も答えない俺に、真美が告げる。


「今日、香江ちゃんの誕生日なんだよ。」

「そうなのか?」

思わず声を大きくした俺に、

深く頷かれる。

「聞いてない?」

「誕生日って、何か言ってくるだろ?」

と言いながら、香江なら言わないかもと納得する。

「私だったら、バックとかご飯とか言うけどね。」

そう言いきった真美に脱力する。

「あとで、連絡しとく。」

「大事にしてあげてね。プレゼント奮発してね。」

そう言って、離れて行った。

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