天才に恋をした
陸玖とのカンケイ

10-1

「真咲の気合いヤバくね?」

俺が先生に質問した途端に、角田が言った。



よく見ると、クラスのみんなが呆気に取られている。



「ヤバい?」

「質問しまくってるじゃん」

「え…うそ」



みんなが笑う。

俺もつられて笑った。



「真咲って、そんなんだっけ?」

「オレ、こんなん」

また、みんなが笑った。



俺カッコ悪い。

だけど、そんな自分が面白い。



どんな試合にも参加するって、決めたんだ。

自分の気持ちだけを追いかけて、

結局は何もつかめないなんてもう嫌だ。
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