天才に恋をした
「さっむ!」
俺は自分の部屋まで駆け上がった。
服!
なんでもいいから服!
ジーンズをはきながら気がついた。
床を姉貴が拭いたらしい。
ようやく落ち着いたら、腹減った…
飯、食おう。
ババア特製ローストビーフがあるはずだ。
あれ?
苗が部屋の前で立ち尽くしている。
「なにしてんだ?」
部屋の中には姉貴がいた。
雑巾を手に振り返った姉貴の頬が濡れていた。
「ご、ごめんね。うちの子、苗ちゃんの部屋も汚しちゃって…」
文化祭で使ったあの絵と言葉が、壁一面に張られている。
「これ感動しちゃった」
「こどもの権利条約だよ。苗が訳した」
姉貴は、もう一度壁に目をやった。
「わたし…」
それ以上、何も言わなかった。
下から、俺たちを呼ぶ子供の声が聞こえた。
俺は自分の部屋まで駆け上がった。
服!
なんでもいいから服!
ジーンズをはきながら気がついた。
床を姉貴が拭いたらしい。
ようやく落ち着いたら、腹減った…
飯、食おう。
ババア特製ローストビーフがあるはずだ。
あれ?
苗が部屋の前で立ち尽くしている。
「なにしてんだ?」
部屋の中には姉貴がいた。
雑巾を手に振り返った姉貴の頬が濡れていた。
「ご、ごめんね。うちの子、苗ちゃんの部屋も汚しちゃって…」
文化祭で使ったあの絵と言葉が、壁一面に張られている。
「これ感動しちゃった」
「こどもの権利条約だよ。苗が訳した」
姉貴は、もう一度壁に目をやった。
「わたし…」
それ以上、何も言わなかった。
下から、俺たちを呼ぶ子供の声が聞こえた。