とっても危険!?男子校に潜入しちゃった☆
幼馴染への頼み【理玖side】

「はぁぁぁぁぁぁぁ!?」

部屋に俺の幼馴染、伊緒凛の叫び声が響く。

だよなぁ、いきなり俺の学校に来てくれとか言われてはいそうですかってのこのこついていくやつなんかいるわけねぇ。

むしろいたら逆に見てみてぇよ。

でも、こればかりは俺もひきさがれないんだよなぁ。

どうやって頼もうか悩んでいると、伊緒凛が俺に、事情はなんなのかと聞いてきた。

実は事情は2つあるんだ。

だけどその内の1つはまだ言えない。

まだ……まだだめなんだ、許してくれ伊緒凛。

俺は、今、伊緒凛に言えることだけをゆっくりと話し始めた。

「実は……1週間後に学校祭があるんだ。まぁ、名峰祭ってやつなんだがな。そこで、ミスコンが開かれるんだ。でもただのミスコンじゃなくて、ベストカップルを決めるコンテストなんだよ。」

そこまで話すと、伊緒凛はだいたいの話を理解したようだった。

まぁ、こいつ頭いいもんな。

「で?それに私に出ろって言いたいわけ?ていうか理玖の高校って名峰高校だよね。そこ、男子校じゃないの!」

おいおい。

おちつけよ。

「だいたい私、一緒に出場するような人いないよ?」

「ああ、知ってるよ。けど、それの賞品が北海道3泊4日の旅なんだわ。んで、おれのダチと行こうって話してたんだけど……」

「……みんな彼女がいないんだ?」

うっ……

するどいな、こいつ。

「ま、まぁそんな感じでな。カップルの1人ずつに賞品が貰えるから、お前が出て優勝して、俺らに北海道を……」

「だからってなんで私が男子校に行かなきゃならないわけ?」

「あ、それは1週間後までに自分のパートナーをみつけなきゃいけないからな」

そこまで説明すると、伊緒凛は気の抜けた顔をしていた。

やっぱ無理なのかなぁ。

よし、最後の一押しだ!!!

「友達みんなの頼みの綱が俺なんだよ!俺がなんとかできなかったらあいつらどんなに悲しむか……」

「……」


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