【短編】真夜中のサンキャッチャー
私は意気消沈して椅子に座り、鞄を足元に置いた。背後からは楽しそうな会話。

鞄の隙間からキラリと青い光が見えた、スマホの着信ランプ。それを取り出して、画面をタップすると、タイトルは“【再送】お疲れさまでした”、そして差出人はアルファベットの羅列。私は、まただ、と小さくため息をついて、そのメールアドレスを着信拒否にしてからメールを消去した。朝からツイてない、と心の中で呟いて。


*─*─*

そうこうして、お昼。


「じゃあ、木嶋さん宜しくね」
「はい」
「もし電話来たら折り返し掛けるって言っといて」
「分かりました。いってらっしゃい」


ランチに出掛ける同僚達を見送って、私は鞄からお弁当箱を取り出した。細長いオフィス内にはお弁当箱組が数人いるけれど、隣の島は誰もいなかった。小井川さんも課の社員達と社員食堂に行ってしまって。


「あれ……メール?」

私のパソコンの画面にメールを知らせるマークが点いた。
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