はやく気づいて(短編)
「奈津、顔あげて」
「はい。」
いつまでもクスクス笑ってるから
足でも踏んでやろうと思いましたけど
「好きだよ。」
「遅いです。」
ちゃんと恋人らしいキスをくれたので
いまは黙って抱き付いていてあげます。
やっと重ねることのできた唇をすぐに離そうとするから、
逃がさないように私から押しつける
目を丸くして
ビックリした反応をみせる彼のほうが
やっぱり乙女。
「真二さん。
これだけじゃ足りないです。」
そういって今度は私から
長い長いキス
いままでの想いはたった数秒の
フレンチキスじゃ満たされない。
だから……