女子力高めなはずなのに
背筋を伸ばして両手を膝の上に置き、一度深呼吸をした。

「あの、大変申し訳ない質問なんですが、どうして私はここにいるんでしょうか?」

「……全然覚えてないの?」

頬杖をついてため息をつかれると、本当に申し訳ない気持ちになる。

「うん……」

「お前、酔っ払って寝ちゃったから、連れて帰ってきたんだよ」

「いやいや、他の人たちは?」

「俺が送るって言ったら、みんなが安全性を理解して押し付けてきた」

確かに、普段のヨレヨレなら安全っぽく見えるかも。

「でも、じゃあなんで私の家に連れてってくれなかったの?」

「連れてったんだけど、鍵がどこにあるか、わかんなかったんだよ」

……あっ、そうだ。

昨日キーケースが壊れて小銭入れに鍵、入れてたんだっけ。

しまった……。

それで自分の家に連れて帰ってきたんだ。

ちょっとだけ納得。

ベッドも私が独占しちゃったし、悪いことしたな。
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