絶対零度の鍵
その上、厄介なのが、放たれた力、だ。
とてつもなく大きい能力を持つ、古来の温度師。
それも、心に深く傷を負った者。
愛する者はとうに居ない。
眠っていたままで良かったのに。
また独りになって、何処へ行くのだろう?
行く当てもないまま、世界を道連れにするのだろうか。
≪…目的はまだわからないが…本当に実行するとするなら、鍵の材料を集め始めるだろうな≫
誰もが難しい顔をして黙る中、王が煙管の様なものを口に咥えながら、世間話をしているかのごとく、さらりと意見した。