絶対零度の鍵
「おそーい、5秒じゃなかった!60秒かかった!」
外に出ると、右京が頬を膨らませて腕組みをしていた。
「いや、5秒で着替えられるわけないでしょ…」
「ほら、さっさと歩く!」
右京は人の話も聴かない。
そんなの、十二分にわかっていますが。
銀のチャイナ服。グラデーションで下に行くにつれ、濃紺。
そこに真っ白な片翼。
僕はその後ろ姿を眺めつつ歩く。
そして思う。
顔だけでなく、性格も重視するべきだな、と。
どこの世界にも、美しいバラには棘があるものだ。