絶対零度の鍵
「親、とか、心配しない、かな?向こうで、失踪しちゃった、とか、ならない?」
至極真っ当な疑問だと思うのだけど、右京はおかしそうに笑う。
「クミ、ここは何の世界だと思ってるの?」
「え…?」
「私の使った力も見たでしょ?」
あ。
そーいえば。
「ここは空間を支配する世界。」
赤い果実をポンと宙に投げると、右京はそれを指差す。
それは落ちる事無く制止し―
早送りのように、花を噴出し、種に戻った。
「時間の流れは、ないと同じよ?」