絶対零度の鍵
カチリ
その座り込んだ場所がどうもよくなかったらしい。
嫌な音がしたと思うと、床が抜けた。
「どっわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
突然出来た穴に真っ逆さまに落っこちる。
坂道を滑っているらしいということは、背中に当たる感覚でわかる。
凹凸のない道は、スピードを加速させているからだ。
「あつっあついあつい」
摩擦で磨り減っているだろう着物を嘆くこともできないまま、右翼に当たらないよう必死で身を捩(よじ)る。
「もー、やだぁぁぁぁ」
早くも鍵師の追跡を諦めたい右京だった。