絶対零度の鍵
「蓮貴のしようとしている禁忌は!世界を滅ぼすことが目的じゃないんだ!」
その場に居た面々に緊張と動揺が走った。
「…どういうことだ?」
左京の眉間に皺が寄る。
そういえば。
今から思えば、蓮貴の部屋にあった、あの濃紺の本は、禁忌が書かれた本だったのか。
肝心な部分をちゃんと読まなかった気がする。
僕は小さく反省をした。
「なぁ、卓!」
そんな僕の両腕を掴み、溝端が揺さぶる。
いつもの溝端らしくない、と思った。
僕の知っている溝端はこんなに熱くなる奴でも、感情を露わにする奴でもない。