あたしとアイツ
高谷君の家は隣の市にあるらしく、毎日電車で通っているらしい。
「あたしの家、駅とは反対方向だよ。高谷君遅くなっちゃうし…1人で帰れるから大丈夫だよ!」
「西野ぼーとしてて危険だから」
笑ながらそう答えるてズイズイと歩いていく高谷君。
ホント優しい人。
ホント…敬太とは大違い。
こんな時敬太だったら…
『…お前歩くのおせーんだよ。』
『しょうがないでしょー…敬太こそ、もう少しゆっくり歩いてよ。』
『お前足短すぎ!』
『何よ〜!!』
「西野?おーい!聞いてる?」
はっとして、声の主の方を向く。
「俺の話聞いてた?」
「え…えぇーと…」
「ほんと西野はぼーとしてる。」
「ご…ごめん」
「だからかな、ほっとけないんだよ」
「え…?」
ほっとけない…
どういう意味??