L'a maro e dolce amaro ~甘くて苦い恋の味 ~
「先生と居れるあと数ヶ月、大切にしろよ。」

「言われなくても大切にするし…。」

仮に先生と結ばれる様な事があったとしても、それ以上は無理なんだ。

「だと思った。」

「…ねぇ祥香ちゃん。なんで頃合い見て話してくれなかったの?私、先生の事になると荒ぶるの知ってるでしょ?」

例え先生の退職を知ったとしても、なぜこの時期に言うのだろう。

「卒業式が終わり、私達がいない終了式後、後輩達のSNSで知るのと、あらかじめ知っていて卒業するの。どっちがいい?」

「そりゃぁ…。 後者。」

「だろ?だから前もって藤咲に言ったんだよ。私立で異動が無いから尚更。知らない間に先生が辞めてました。は嫌だろ?」

祥香は祥香なりの心配りをしていてくれたんだ…。

「…ありがと。教えてくれて。」

「どういたしまして。まぁくれぐれも変な事すんなよ?例えばストーk」

「絶対しないからね?」

それから私達は授業があり別れた。

…先生。
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