夏恵

 僕は目覚ましにも気が付かない程に深く眠りに落ちていたらしい。

ふと目を覚まして時計を見ると既に午前10時を過ぎていた。

やがて部屋の中に差し込む光と風雨の音のしない事によって、台風が去った事に気付く。

僕は何事も無かった事を祈りながら携帯を探す。

携帯はベットの下に落ちていた。

僕はベットに寝転んだまま手を伸ばし携帯を確認する。

携帯は二件の着信があり、二度とも須藤の奥さんからだった。

最後の着信は今から二時間程前で、僕は不安になり電話を掛けた。

奥さんの携帯は電源を切っているらしく4回掛けたが4回とも呼び出し音が鳴る事も無く、すぐに留守番電話サービスセンターに繋がった。

僕はいてもたっても居られなくなって、シャワーも浴びずに部屋を飛び出した。


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