綿本早香の壁ドン指南
何を話してるのかはわからない。

けれど甘酸っぱい空気は僕の胸にまで流れ込んできた。

土屋先生はまだ仕事があるので職員室の方へ歩いていって、火野辺先輩は部室の方に戻ってきた。



「水岡君! 居るんでしょ?」

「はい! 先輩!」

僕は戸口を体でふさいで、綿本の姿を火野辺先輩から隠した。

「また見られちゃったわね。ねえ水岡君、男の人にはどんなプレゼントを贈ればいいのかな?」

「ガン○ラっすかねぇ?」

火野辺先輩は、呆れ切った顔をして去っていった。
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