レインボーマジックイン!

麗遠は小さく頷き、キラリと光るペンを構える。

「…分かった…。ここまで来たら…できる限り闘う。もし限界になってきたら…退却だ」


それに白馬は頷き返し、短く対応した。

「了解」


その会話を聞いて少年はフンッと鼻を鳴らし、あざ笑うかのように目を細めた。

「何度やっても無駄だ。死にたくなかったら…」

少年は一瞬、10mくらい先の電柱に隠れている虹子奈に目を向けた。

「あの女を渡せ」



「なっ⁉︎ 渡せだと…⁉︎」

麗遠は切れ長な眉をひそめ、メガネ越しから少年を睨む。

その鋭い視線を遮るように白馬は麗遠の前に立ち、悪魔の少年に一歩、歩みよる。

「残念だけど、それは出来ない。
あの子は僕たちにとって必要な人材だから」


少年はこの言葉にクックックと喉がなっているように笑い、やがて笑いがおさまると白馬に向けて、一直線に睨みつけた。

「なら力付くで奪うしか…ないみたいだね」

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