レインボーマジックイン!
「よし、出来ました!」
澄桃は笑顔で美碧に言う。
締め付けられる感覚…。
少し動きにくいな…。
美碧は肩を一回転、二回転させてみたが…
「っ…!」
傷口に激痛が走る。この分だと当分動けそうにないだろう。
何だか自分が情けなくなってくる。
自分が弱いがために。
「あの悪魔は…」
「え?」
急に俯き加減に発した言葉に、澄桃は少し驚く。
「あの悪魔は…初めて見る顔だったわよね…?」
なんでそんなことを聞くのだろう。
あんなに強いなら記憶だって残るはず。それが記憶がないのなら初めて。
そんなこと自分で考えれば分かるのに…。