OUT


「…竜、そうやって他人に迷惑をかけていると、自分の第一印象がもっと下がるんだぞ?」


竜は父を睨む。


「…別にいい印象なんていらないし…」


反抗的な竜を見て、父は柔らかく笑いながら言う。


「馬鹿だな竜はー!!必要だぞー?!人の第一印象は!」


……馬鹿らし。


「父さんだって、最初はこのとおりハーフだから、すごい虐めをくらったぞ?けどな…」


「………」


「人に親切にして、いい印象を与えたから、今こうやって信頼を得れたんだ」


「………」


「…竜!!こんな事で負けてどうする?竜ならすぐみんなに認めてもらえる…」


父は竜の頭を優しく撫でた。


「…安心しなさい。竜は悪い子じゃないんだから…」




………親父……



………ありがとうな…



……俺はそんな親父を1番…



…信頼してたよ……




竜はやっと我に還った。



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