OUT

「………」


竜はゆっくり、上半身を起こした。



辺りはほとんど凍っていて、自分の髪の毛の先も凍っているのに気付いた。



目の前には、さっきぶちあたってきた壁の先があった。



「……ここ…さっきの部屋の中…」




ガタガタガタガタガタガタガタ



寒さで体の震えが止まらない。


「………む…寒い…!!!」


ふと、自分の手に目をやった。


かじかんで、真っ白で、かくばってて…


その手が、父の手の形に似ていて。


……あぁ、やっぱ俺は親父の息子なんだなって…。




竜は笑った。




「おや…親父ぃ…大丈夫…俺…敵…討つ…から…!!!」



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