OUT
「尚…久しぶりだな…尚…!!!」
永遠は涙を床に染み込ませながら、尚に喋りかけた。
『…永遠ぁ!!ごめんな…どこも怪我…してないか?もう…帰ってこれるのか…?なぁ…ひっ』
「尚は別に悪い事してないじゃんか!なんで謝るんだよ…尚…謝るのは…僕の方だ……」
『………え…?』
永遠は涙を拭って、声だけの尚に、ゆっくりと喋った。
「……も…僕…この国にはいられなくなったんだ…今日…国を…で…る…僕の家族にも…伝えてくれないかな…?」
『…え?ちょ…それ…どういうこと…ひっ…っ』
永遠は息を吸うと、その息を吐くように、呟いた。
「………この国じゃ…生きていけなくなったんだ…本当に突然だけど……仕方ないんだよ…」
『…と…………わ…』
尚の声が、虚しく耳に響いた気がした。
「………な…尚」
『………ん?』