OUT

「え?」


突然の真理和の質問に、永遠は少しびっくりした。


「…俺…卵焼き…食いたいわ…」


「卵焼き?」


真理和は永遠に笑いかけると、言った。


「お前にも作って…やるよ…俺の卵焼き…まじで美味だから…」


永遠は真理和に笑いかけると、
「じゃあ、今はそれが食べたいや」
……と言った。



「深美とよく作り合っこしたんだ。ま…深美の作った卵焼きより…俺のほうが…旨いけど!」



永遠は真理和の話をじっくりと聞いた。





バイク改造して、夜走りまわったんだ。

あの番組、流行らなかった?
俺…本当毎日見てた!!

あんとき、マリパブームがきてさー…



卵焼きとは掛け離れた会話になったが、幸せそうに喋る真理和を見て、永遠もなんだか幸せになった気がした。




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