OUT


「真理和くん…!!!お願いだから…落ち着いてくれ!!!」


船長がそう言うが、真理和は聞く耳を持たなかった。


「お願いします!!!離して…!!!まだ近くに永遠がいるかもしれない!!!まだ間に合うかもしれないんだ!!!…ぉねがい…します…」


溢れる涙を、床にボトボトと落とす。



船長は真理和を抱きしめた。


「…真理和くん…すまない……私には…こうすることしか…できなイ…」



真理和は我慢ができなくなって、大声で泣き叫んだ。


悲しくて

虚しくて


涙が止まらなかった。



「ぅああぁあああん!!!!永遠ぁあ!!なんで一人で…ひぐ…ひ…いっちまうんだ…ひぐ…よぉお…ああああぁん!!!!」



一言言ってくれれば、協力したのに…

なんで言ってくれなかったの?

なんで一人で抱え込んで行ってしまったの?

俺が医者になるって書いたから??


……教えて…



教えてくれよ……永遠…





……こんな別れ…




悲しすぎるだろ………?





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