OUT
「うっ…」
夢は崩れ落ち、吐いた。
目の前で人が潰された。
――気持ち悪い…
「いゃあぁああ!!死にたくないょおぉ!!」
桃がボロボロと涙を流しながら、今見た光景に体を震わせていた。
「…なんなんだ…!!?一瞬じゃねぇか…!!!」
真理和は苦虫を噛んだような表情をし、後から口元を抑えた。
隣にいる、深美が言う。
「……つか…あんなんじゃ……誰も逃げられないんじゃねえの…?」
みんなが絶望していた時だった。
「…まっ警戒してドアを開けろってこったな…」
みんなは視線を声のする方に向けた。
視線の先にいる…東堂竜は、ポケットからメモと鉛筆をだした。
「…1番右端のこのドアはハズレ…これだけありゃ、間違えてもぅ一度入っちまうかもしんねぇ…俺は部屋の数をメモし、罠があった部屋には×印をつける…みんなも…バラバラに行動しないこったな…」
みんなは竜とメモを交互に見た。
「むちゃくちゃ時間がかかる…犠牲者もでるかもしんねぇ…それでも生きて帰りたい奴は…俺に協力しな…」
すると、深美がやっと口を開いた。
「……協力するよ…」
深美につられ、みんなが協力することを誓った…。
竜は垂れ目のような、釣り目のような際どい目を細めて、
「オーケー、じゃあ決定だな…」
…と言った。
―これ以上死者がでないように…
目眩がする中、永遠はただそれだけを願った。