吸血鬼たちに甘く囁かれて*Second*
「なになに~。佐野祈織は僕ちゃんのものとでも言いたいの~?」


神河隼の言葉に誰も反応しない。


「なぁ~に?まさか図星なのぉ?」


アハハ、と笑いながら言葉を口にする。


「なにか言ったら~?」


「……そうだよ」


今のは神河隼の声ではない。


「そうだよ。祈織は俺のだよ」


神河隼だけを視界に捉えて楓が言葉を発したのだ。


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