好きになって
友達宣言
「美咲って、彼氏いない歴何年?」

「へっ?」

由里子先輩からいきなりの質問。



「何ですか?突然…」


今までの会話の流れで、突然すぎないか?
だって、さっきまで午後からの仕事嫌だなぁ〜
とかっていう会話だったよ?

でも、そんなのはお構いなしなのか由里子先輩は続ける。

「ずっと、気になってたんだけど。ふと、今聞いとこうかなぁ?と思って」


「はぁ。そうですね〜2年…いや、3年?かな…」


以前の彼氏のいた時期を思い出してみる。


…うわぁ。3年もいないんだ、私。


「誰か気になる人とかいないの?職場とかでさ」

「ないですね。私、絶対に職場は嫌なんで!」


「はっきり言うなぁ。
…そうだ!私、お勧めの男いるんだけど会ってみない?」


由里子先輩が、思い付いたようにキラキラした目で言う。


「えっー⁈先輩の知り合いですか?
気持ちは嬉しいんですけど、上手くいかなかった時に申し訳ないないんで、遠慮しときますよ」


やんわりと断ってみる。

でも、由里子先輩はなかなか引き下がらない。


「会うだけでもいいから!ねっ?
相手、35歳なんだけど、女子運なくてさぁ。見てるこっちが心配なのよ〜」


いやいや、先輩。

私がいい女とは限らないし!

なんせ、3年も彼氏いない、こじらせ女子ですよ?


でも、由里子先輩はいつにしようかなー?なんてブツブツ言ってる。


あれ?
なんか、変なことになってきたぞ。



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