遥か彼方(短編)







「あー!葵。昨日遙くんとどうだった?」

げ、優子。あのあと恭介と付き合ったらしい。怖いんだけど……。
「普通だよ。海いっただけ。」
「え!葵海行ったの?」
美咲!よかったー。優子に気持ちがバレちゃう。
「ほら、美咲。この人が遙くん。葵のダーリン。」
え?ダーリン!?やば。もう優子にバレてる…。
「あ、まん中の人が私の彼氏の恭介。金髪が拓也。で、この人が遙くん。」
「遙くん、かっこいいね。葵頑張れ。」
「あのさ、遙って、恭介逹っ同じ学校なんだよね?」
たしか、そういってたはず…。
「うん。隣の高校だよー。」
会いたいなぁ…。
「よし!じゃあさ、私と恭介で葵と遙くんをくっつけるぞ!」
ゆ、優子…。
あれ?美咲はいいの?
「ねえ、美咲はどうなるの?」
美咲が顔を真っ赤にしてこっちを見た。
「えっとね。今度、遊ぶことになりました。」
よかったじゃん。美咲頑張れ!

「ん?誰かケータイなってない?」
あ、私だ。
『遙です。葵さ、今学校だよな?外見てみろ!』
「誰から〜?」
「遙。外見てみろって…」
あ。虹だ!凄く綺麗!
「あら、写メとるほど嬉しいの?」
「優子!今遙に送るの!」
『凄く綺麗!私、虹大好き!!教えてくれてありがとう!』


遙、喜んでくれるかな…。


「あ、葵。返信きてるよ。」
「ねー美咲。見てみよ〜(笑)」
ちょ、優子!
「なになにー?『おー!葵も虹好きかぁ!俺も。よかったらさぁ、放課後会わねえ?校門のとこまで行くからさ。』だってぇ」

放課後か…。行くしかないよね!
「葵、恭介もくるっぼいから、私もいく〜!」
「私もいいかな?」
「もちろん!皆で遊ぼ!」
『いいねー♪あのさ、優子と美咲っていう子も一緒にいい?』
よし、送ったしお弁当食べよ。
「あ、優子、私の玉子焼き食べたでしょ!」
「いいじゃん。ほれ、クッキーあげる。」


こんな普通に話してるけど、頭の中はいつも君だけ…。



届くといいな。



この気持ち





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