極妻






元々おいてあった家具以外、何もなくなった部屋に一人いると、乃愛さんがやってきた。


「お疲れさまでした、小夜子様」


乃愛さんは私と向かい合って正座すると軽く頭を下げた。


それには色んな意味が込められてると思う。


「"お疲れさま"、かぁ。……なんかしっりこんなぁ……」


乃愛さんも私と草薙の家に戻ることになっている。


「そう言えばちゃんとお礼言えてなかったけど、助けてくれてありがとう。あんたが朔夜を呼んでくれへんかったらうち死んどったわ」


「朔夜様とはきちんとお話にならなくてよろしいのですか?」


「よろしいもなにも、向こうがうちをシカトするんやからしゃーないやん」


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