極妻
別に拉致られたことが怖かったわけやない。
たったひとりで大勢と喧嘩してる旦那さんを見てたら、無性に怖くなっただけや。


でも!それは、つまり、いくらなんでもうちのせいで死なれたら嫌やからや!!


別に他意はないし!!


ただなんとなく旦那さんへ対するイメージが変わった気ぃする。旦那さんてもしかして、意外に筋の通った男なのかもしれへん。


「そう言えば旦那さん、何で城川に恨まれてんの?」


「ア?俺がアイツの女、寝盗ったからじゃね?ま、すぐに飽きたから捨てたけど。たく男のヒガミはウゼェよなー」


「……はぁ??」


ぜ、全力で前言撤回ッッ!!!!
やっぱ女好きのサイテー男や!!!!


「だいたいさっき言うてた"俺の私物"って何やねん!?それに"俺の女"やとか!もう二度と変なこと言わんといてや!!」


「ンダ急に怒って?だいたい"俺の女"なんて言ってねーし。俺のオモチャとは言ったけど」






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