夢の続き
入口
さよなら


そう言い残して、君は去っていった。



あの日の笑顔。



あの日の声。



あの日の温もり。



全てを思い出すととても愛おしく、そして苦しい。



君にとって僕はどういう存在だっただろうか。

それは僕にとって君がどういう存在だっただろうかと考えること以上に、難しいことだった。

今となっては、それを知ることもできない。


どうして


あのとき君は、そう聞いてきた。

それは僕にとって君がそういう存在だったから。

言葉にはしなかったけど、僕は君を愛していたのだ。

だから、君を守りたかった。

ただ、それだけだった。



あの日、僕は全てを置き去りにしてきた。

あの日々を無かったことのように、終わらせてしまったかのように置いてきた。
< 1 / 132 >

この作品をシェア

pagetop