夢の続き
夜は寝苦しく、朝は目覚めが悪い。



それは夏の訪れを感じさせるとともに、一年で一番仕事が忙しくなる時期がすぐそこに迫っているという憂鬱の始まりでもあった。

年末も忙しいが、この仕事に限っていえば七月から八月にかけてのほうが断然忙しくなる。

この三週間は僕たちの間では『魔の三週間』だとか『地獄の三週間』だとか言われ、純粋に休みが一日取れたら幸せと感じられるほど忙しいのだ。



そんなことを考えると、大きなため息しか出てこない。



こんなふうにのんびり過ごせるのは、恐らく次の休みが最後だろう。

そんな貴重な日を『大人の休日』で過ごしていいのだろうかと悩む僕と、貴重な日だからこそこれでいいのだと思う僕が心の中で言い争いをしているようだ。



とりあえず・・・



お湯が沸いたので、コーヒーを淹れよう。



今日一日をどう過ごすかはそれを飲んで、シャワーを浴びてから考えればいいことだ。

ゆっくりと立ち上がり、戸棚からインスタントコーヒーを取り出し、コーヒーカップにお湯とともに入れた。
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