それは…好きだから。(彩佳side)
「分かってる。少しの間だから、ちゃんと聞いて。それ、彩佳の勘違いじゃないよ。和田課長にも嫉妬したし、当然、他の男にもするし。お前が思っているよりもずっと、俺は嫉妬深いんだってこと。分かった?」

うそ。
ホントに嫉妬ってしてくれてたの?
 思ったよりも真剣な眼差しがちょっと怖くなって、こくこくと頷いていた。

 でも、それを正面切って言われるのも、なんだか恥ずかしくなって、
 言い出したのはわたしだったのに、身の置き所がなくなってしまう。


「そういえば、今日デートの約束していたよな?」

 何と答えていいか分からなくて、もじもじしていると、
 頭上から思いもかけない言葉が降ってきた。

「えっ?……」

 デートの約束? しかも今日? いつ、そんな約束したの? 
 覚えがない。

 わたしはザーと血の気が引いた。

 
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