それは…好きだから。(彩佳side)
この三週間は会っていないし、大事な商談で忙しいって言っていたから、
極力わたしからは連絡しないようにしていた。
時々樹生からメールはあったけど、負担にならないよう返事も手短に済ませていた。
だから最近じゃない。
だったらその前のデート。食事の時? ソファで寛いでいる時?
それとも……ベッドの中で?
わたしは必死に記憶を手繰り寄せる。だけど、どうしてもその場面は思い出せない。
「もしかして……忘れていたとか?」
ズバリ言われて心臓が飛び跳ねた。
「あのっ……」
どうしよう。
彼との大事な約束を簡単に忘れてしまう、いい加減な女だと思われたら……
何か言い訳を、と考え巡らせたけれど。
樹生の静かで射るような瞳を見てしまったら、自分の心を上手に繕うことなんて出来ない。
「ごめんなさい」
愛想をつかされてしまったとしても仕方がない。
わたしは正直に謝った。
「俺との約束を忘れて、他の誰かと出掛けるってことは?」
「それはないけど……ごめんなさい」
俺との約束を忘れて……樹生の言葉にズキッと心が軋む。
怒らせてしまったんだろうか? と思ったけれど、
次に見せた彼の表情が柔らかくなっていて、優しく笑ってくれたから、少しホッとした。
いつもの樹生に戻ってくれたみたいで嬉しい。
極力わたしからは連絡しないようにしていた。
時々樹生からメールはあったけど、負担にならないよう返事も手短に済ませていた。
だから最近じゃない。
だったらその前のデート。食事の時? ソファで寛いでいる時?
それとも……ベッドの中で?
わたしは必死に記憶を手繰り寄せる。だけど、どうしてもその場面は思い出せない。
「もしかして……忘れていたとか?」
ズバリ言われて心臓が飛び跳ねた。
「あのっ……」
どうしよう。
彼との大事な約束を簡単に忘れてしまう、いい加減な女だと思われたら……
何か言い訳を、と考え巡らせたけれど。
樹生の静かで射るような瞳を見てしまったら、自分の心を上手に繕うことなんて出来ない。
「ごめんなさい」
愛想をつかされてしまったとしても仕方がない。
わたしは正直に謝った。
「俺との約束を忘れて、他の誰かと出掛けるってことは?」
「それはないけど……ごめんなさい」
俺との約束を忘れて……樹生の言葉にズキッと心が軋む。
怒らせてしまったんだろうか? と思ったけれど、
次に見せた彼の表情が柔らかくなっていて、優しく笑ってくれたから、少しホッとした。
いつもの樹生に戻ってくれたみたいで嬉しい。