☆決心☆
その日の夜、崇史があたしんちに来た。

お父さんとお母さんは、少し面食らってたみたい。金髪に近い髪だし、ピアスの数が凄いし。
「はっ初めまして・・俺いや、僕は知佳と、いや、知佳さんと同じクラスで、付き合ってる相馬崇史っていいます。」
親たちは成り行きを見守っている。何を話したらいいのか解からないのかも・・。
あたしは吹き出すのを堪えている。こんなに緊張した崇史を見た事なかったから。
「あの、その、知佳、さんと結婚をさせて下さい。」
いきなり土下座した崇史。両親二人ともぽかんとしてる。
「相馬君だったね。一体何言ってるんだ?」
お父さんはなんとか口を開いた。
「俺、じゃない、僕は知佳さんを愛してます。」
そう言った崇史に、諭すような優しい口調でお父さんは言った
「あのねぇ、知佳はまだ十六だよ。結婚なんて早すぎる。」
「もうすぐ十七だよ。」
あたしが口を挟んだら、お父さんに睨まれた。
「僕は真剣です!ぼっ僕はお腹の子の父親になります。二人を護ります。」
ばかばか!こんなタイミングは駄目だよぉ~。
「お腹の子?‥お前何言ってんだ?」
お父さんはいきなり立ち上がった。しかもごつい握りこぶしを作り出して。
若い頃、やんちゃだったお父さん。怒るとやばぁ~い。
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