星に願いを~たくさんの幸せをありがとう~
告白



~美姫 side~


いつもと同じ朝―


いつもと同じように起きて


いつもと同じようにごはんを食べて


いつもと同じように支度をする。

いつもと変わらない朝

ただ1つ違うのは…


蒼から何の連絡もないこと。


いつもなら…

昨日までは

「おはよう」から
「おやすみ」のメールか電話があったのに…。

今日はなかった。


来ないだろうなぁ…

って頭ではわかってた。

でもほんの少し期待してた。

何で期待しちゃうんだろ…

期待なんてしなければ傷つかないのに…。

少しでも期待してた自分に呆れ

それでもまだ連絡が来ることを信じてケータイを握りしめていると


ピンポーン。


静かだった家にインターホンの音が響いた。


美姫『…え?』


もしかして…

とそんな小さな期待を胸に玄関まで走りドアを開けると


拓真『…!おはよ。
そんな勢いよく開けて…どうした?』


驚いた顔の拓真だった。

…そっか、もうそんな時間かぁ…。


美姫『お、おはよ!
べ、別になにもないよ?
拓真を待ってたの!』

拓真『ふーん…そ…っか。
…じゃ行くか。』


拓真…ごめんね。

拓真はいつも通りお迎えに来てくれたのにわたしは…

最低だね。

ドアの向こうにいたのが拓真でがっかりしちゃった。

拓真はなんでか朝から機嫌よくてキラキラした笑顔で話してくれるのに

わたしは…

拓真に申し訳なくて

うまく笑えずにいた…。
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