星に願いを~たくさんの幸せをありがとう~



~美姫 side ~

蒼『いやぁ〜やっぱすげぇよな〜。』

さっきのプリクラをみながらまだそんなことを

言っている蒼。

美姫『まだそんなこと言ってるの?』

笑いながら返事をする。

そんなにすごいかなぁ?

蒼『だってこれみろよ。
目すごいでっかいし足だってほっそいじゃん』

なんか失礼じゃない?

美姫『目小さくて足も太くてすみませんね。』

拗ねたように言うと

蒼『いやそういう意味じゃねぇよ?
ほらこういうのって不自然なくらい
目も大きくなるし足だって折れちゃう
んじゃないかってくらい細いだろ?
…俺はこの美姫も好きだけど
普段のそのまんまの美姫が1番好きだよ。』

急にそんなこと言われたら

どんな顔して蒼と話せばいいのか

わかんないよ…

恥ずかしくて窓の外をみてると

蒼『みーーーき。』

美姫『なぁに?』

蒼『こっちむいて。』

美姫『なんで?』

蒼『美姫の顔みたいから。』

そんなストレートに言われたら

また恥ずかしくなっちゃうよ

わたし……

今絶対顔赤い。

顔の火照りを冷まそうと手でほっぺたを触る。

ギュッ

窓のほうをむいていたわたしの体を

蒼は抱きしめてきた。

美姫『せ、先生!?
いきなりどうしたの?』

そう言うと

体を離し

蒼『先生じゃないだろ?』

あっ…!

いつものくせで

美姫『あ……おい…?』

蒼『だからなんで疑問系?』

笑ってる。

蒼『来て。』

来てって…

美姫『ここ車…。』

蒼『んーーー…しょうがねぇな。
じゃあ後でな。』

後でって………

なにするつもりなのよ。

まぁ……蒼となら何でも嫌じゃないけど……

蒼『美姫海行きたい?
この近くにあるから行くか?』

海!?

美姫『行きたいっ!』

蒼『決まりな。』

エンジンをかけて出発

すると思っていたとき

グイッ

体が運転席……蒼のほうへひかれ

チュッ

またさっきと同じ――

蒼とのキスは好き。

すごく幸せな気分になるから。

でも……

急に不意打ちでされると

反応に困る。

蒼『じゃあ行くか。』

わたしから手を離し車を運転し始める蒼。

美姫『う、うん。』

海につき

わたしは嬉しくて靴を脱いで

海の中へ足を入れて遊んでいた。

蒼はあとから来てその様子をみてる。

美姫『蒼もおいでよ!』

1人より2人のほうがいい。

蒼『26のおっさんが海で遊んでたら
恥ずかしいだろ。』

美姫『確かに!』

笑ってると

グラッ

あっ…!

足がもつれて……

転んじゃう

思わず目を閉じると

蒼が腕を掴んでてくれたから

転ばずにすんだ。

そのまま後ろから抱きしめられ

蒼『はしゃぎすぎ。』

耳元で呟く。

美姫『……ごめん。』

蒼『そろそろ暗くなるし行くか。』

美姫『うん。………あ…』

タオル忘れちゃった。

蒼『どうした?』

美姫『タオル……車に忘れちゃった…』

わたしの足は濡れている。

それに車に行くまでには砂浜があって
裸足だと汚れちゃう…

どうしようか悩んでると


ヒョイッ

次の瞬間

わたしの体は蒼に抱かされていた。

これは……

「お姫様だっこ」?

美姫『え、先生!?
重たいし先生大変だからおろして!』

そのまま歩き出す蒼。

蒼『美姫すっごい軽いからだいじょーぶ。
大人しくしてないと落としちゃうよ?』

ニヤッと笑い

蒼『それと………蒼だろ?』

美姫『ごめん…。ありがと蒼。』

大人しく蒼に抱きつく。

蒼『ん、いいこ♪』

車につき

足を拭いていると

♬♪。.:*・゜♪♪*゚♬

ケータイがなった。

電話?

詩織からだ。

蒼『どうした?だれ?』

心配そうに聞いてくる

美姫『詩織。ちょっと出るね。』

美姫『もしもーし。』

詩織『美姫〜〜?
今どこ?さっき行ったらいなかったんだけど
出かけてんの?』

やば…

美姫『うんちょっと…。どうかした?』

詩織『明日一緒に林間学校に着てく水着
買いに行こ!!』

林間学校?

あ〜そういえばそんなのあったなぁ…

明日は用事ないし…

美姫『いいよ〜!じゃあ明日ね!
バイバーイ!』

蒼『なんだって?』

美姫『買い物行こだって。』

蒼『そっか気をつけてけよ?』

美姫『はぁーい。
ねぇ蒼お腹すいてる?』

蒼『そういえば…すいてるな。』

よし!なら…

美姫『よかったらうちでごはん食べてかない?
今日のお礼♬』

蒼『いいのか?』

美姫『もっちろん!』

蒼『じゃあ……お言葉にあまえて。』

ということで今度はわたしの家で

ごはんをごちそうすることに
< 47 / 142 >

この作品をシェア

pagetop