星に願いを~たくさんの幸せをありがとう~
弱みをにぎられて…



~美姫 side ~


さてと…

このあとは体育だから…

保健室までレッツゴー♪


ガラガラガラ


美姫『先生? 』

あれ?いない?

じゃあ…ベッドで寝てよっかな。

いつものベッドまで行きカーテンを開けると

蒼『よっ。』

蒼がいた。

ベッドに座って。

美姫『「よっ」って…
そんなところで何してんの?』

蒼『美姫のクラス体育だろ?
だから待ってたの。
……ほら早く来いよ。』

まるで自分のベッドのように

ベッドをポンポン叩いている蒼。

美姫『………わたしのベッドなんだけど。』

蒼の隣に座りながらブツブツ文句を言う。

蒼『ここ俺の部屋。
………だから俺の好きなようにできんの。』

え…?

美姫『先生?なに言ってるの?』


蒼『あおい。』

へ?

蒼『あおいだろ?』

え…だって…、

美姫『ここ…学校……』

誰かに聞かれたら…

蒼『今俺たちだけだからいーの。
ほらちゃんと言って。俺の名前は?』

なんか改まって言うと照れるんだけど…

美姫『……あ…おい…?』

蒼『なんでいつも疑問系なんだよ。』

ケラケラ笑ってる。

蒼『でも…』

グイッとわたしの体が蒼に引き寄せられる。

蒼『よくできました♪』

チュッ

!!?!!?

蒼『ははっ。なにその顔。』

だってまさか…

ここ学校だよ?

学校でするなんて思ってなかったんだもん…

美姫『ここ学校だよ?』

蒼『知ってるけど?』

意地悪そうな顔で笑う蒼。

見つかったらどうするのよ。

ほんと…

緊張感なさすぎ。

美姫『見つかったら困るでしょ?』

蒼『今授業中だから大丈夫。』

確かに授業中はあんまり人が来ないけど…

返事に困る。

蒼『だからいいの。
美姫はさっきのやだった?』

それ…

ずるいよ。

美姫『いや…じゃない。』

蒼『ならいいじゃん。』

ベッドに押し倒され

蒼の唇がわたしの唇に重なりそうになった時…



『蒼先生〜♡』

だれ?

てか…「蒼先生」って…

なにそれ。


蒼と目を合わし

蒼『ごめんな。』

小声で謝り出ていった。

蒼『黒木か。どうした?』

黒木…?

確か…となりのクラスの

「黒木麻子」(くろきまこ)?

あんまり話したことないけど…

黒木『あ〜蒼先生いた♡
そこでなにしてたの〜?』

なにその語尾に♡ついてる話し方。

蒼『んー…調子が悪い生徒の治療。』

黒木『麻子も調子悪いんだけどなぁ〜
蒼先生みてくれる?』

………なにこのぶりぶりしてる感じ。

蒼『どこが悪いんだ?』

そんな子相手にしなくていいのに…。

黒木『だるいからベッドまで運んで♡?』

はい?

なにそれ。

意味わかんないんですけど。

なんかこの二人の会話聞いてると

イライラする。

授業ももう少しで終わるし…

帰ろ。

こんなのみてたくないし。

シャッ!

カーテンを開けると

蒼『あれ?美姫もう帰んの?』

蒼は何にも分かってないみたい…

美姫『はい。授業ももうすぐ終わるので
帰ります。紺野先生ありがとうございました。』

黒木さんがじーっとこっちをみている。

蒼が何か言いたそうだけど…

美姫『それじゃあ失礼します。』

これ以上蒼と黒木さんの話聞きたくない。

早くみんなのとこに行こ。

逃げるように保健室から出ていった。

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