星に願いを~たくさんの幸せをありがとう~



~美姫 side ~


今日から林間学校。、

ずーっと楽しみにしてた林間学校

なのに…


山瀬『美姫ちゃん俺と遊ぼうよ。』

なんでここにいるのよ。

クラス違うじゃん。

こんな時まで一緒にいたくないんですけど

美姫『やだ。』

みんなは海に行き

わたしは…

救護用のテントへ。

山瀬『海行かないの?』

まだついてくる。

美姫『行かないの。 』

というか…

行けないの。

日焼けすると肌が赤くなっちゃうから

日焼け止め塗らないとだし

それに…

暑いところにながくいると疲れちゃうから…

だから今はまだ行けない。

ていうか…

山瀬くんと遊びたくなんかないし。

美姫『山瀬くんかっこいいから相手
してくれる女の子たくさんいるでしょ。
その子たちのとこに行けばいいじゃん。』

山瀬『確かにいるけど…』

ほら。

だったら行けばいいのに…

山瀬『俺が美姫ちゃんといたいの。』

は?

この人なに言ってんの?

美姫『しばらくここにいるから向こう
行っておいでよ。』

まだ何か言いたそうだったけど

自分のクラスのほうへ行ってくれた。

ふぅ〜…

やっと行ってくれた。

テントに向かうと

蒼しかいない。

蒼とは山瀬くんに

付き合ってるのがバレてから

保健室にも行ってないし

会ってない。

なんかたった数日なのに久しぶりな感じ…


美姫『……先生。』

蒼『お、美姫!
どうした?体調悪い?』

仕事の手を止め近づいてくる蒼。

美姫『ううん。
外暑いから…
それに日焼け止め塗らないとだし。』

ベッドに座り日焼け止めを開ける。

蒼『……俺が塗ってやろうか?』

隣に座りボソッとそんなことを言ってくる。

美姫『先生…目がエロいよ?』

蒼『エロくない。
…じゃあ一人で塗れんの?』

意地悪く笑う蒼。

日焼け止めくらい自分でできるんだけど。

美姫『できるもん!』

蒼『へぇー…じゃあやってみろよ。
みててやるから。』

なんかバカにされてる?

それくらい一人でできますけど。

てか…

みられてるとやりにくいんだけど…

蒼『どうした?やっぱ俺に塗ってほしい?』

美姫『ちがいますー!』

日焼け止めを手に出し腕や足に塗っていく。

ほら一人でできるでしょ?

自信満々の顔で塗ってると

……………あ…!

背中塗れない。

手…届かない

どうしよう…

蒼の顔をみると

「ほらな。」

と言ってるような顔で笑ってる。

背中もあるの忘れてた…

蒼『やっぱ一人でできない?』

……わかってるくせに…

ほんと…

いじわる。

ここで蒼に手伝ってもらったら

負けた気がする。

だから…

美姫『できる!』

そんな強がりを言ってしまう。

蒼『あっそ。じゃあ頑張って。』

…そんなの強がりだってわかってるくせに…

こうなったらやってやる!

日焼け止めを手に出し

背中に塗る。


んー…やっぱ届かない。

頑張って手を伸ばしても届かない…

何回か挑戦してると…


蒼『ははっ…いい加減に素直になれば?
…ほら、寝て。』

笑いながらベッドをポンポン叩き

寝るように言ってくる。

………悔しいけど

しょうがない…か。

黙ってベッドにうつ伏せになると

蒼『脱いで?』

へ?

蒼『脱がないと塗れないじゃん。』

あ…そっか。

水着の上を脱ぎうつ伏せになってると

ヒヤッ

美姫『ひゃあっ!』

急に冷たいものが肌に触れたから

思わず変な声が…

蒼『なに?』

美姫『なんでもない!』

ただ塗ってもらってるだけなのに

自分で塗るのと全然違う。

蒼に触られてるって思うだけで

体が熱くなる。


そんな時


黒木『桜空ちゃんいいな〜!
蒼先生、麻子にもやって!』

……!?

黒木さん!?

蒼『黒…麻子。』

………え?

蒼…今黒木さんのこと

「麻子」

って言った…よね?

なんで?

なんか前より仲良さそうに話してる。

なにこれ。

おもしろくない。

美姫『紺野先生。
ありがとうございました。
わたしもう行きますね。』

荷物を持ちカーディガンをはおりテントを

出た。

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