星に願いを~たくさんの幸せをありがとう~



~拓真 side~



今日から2泊3日の林間学校。

バスに乗り目的地に到着。



蒔田『は〜い!じゃあみなさん
今から飯盒炊飯してカレーを
グループごとに作ってください。』


飯盒炊飯とカレーか…

こういうときは…

拓真『美姫ー。頼む。』

美姫にやってもらうのが1番。

詩織と夏妃は料理へたくそだし…

美姫『はいはーい!
えっと…
じゃあ拓真と若菜ちゃんは薪持ってきて
もらっていい?
柊と詩織はごはんお願い。
夏妃はわたしのお手伝いで。』

さすが美姫さん。

…ってあれ?

美姫…林のこと

「若菜ちゃん」

って言ってた?

さっきのバスで隣だったけど

いつの間に仲よくなったんだ?

林は人見知りそうだけど…

あぁ…

美姫が人懐っこいからな

それでか。

美姫の指示に従い各自持ち場に行く。

林と歩いてるときに聞いてみるか…


拓真『美姫と仲よくなった?』

林『うん!美姫ちゃん話しやすくて
楽しかったよ!』

拓真『よかったな。』

林『うん!
あのね!呼び方も
「桜空さん」から「美姫ちゃん」
になってね!
美姫ちゃんも私のこと
「若菜ちゃん」って呼んでくれる
ことになったんだよ!』

拓真『おぉ…よかったな。』

林『うん!』

びっくりした。

林がこんなによく話すところはじめてみた。


ごはんもカレーも完成してみんなで食べた。


……おいしい。

やっぱ美姫料理うまいな。

みんなにも好評。

林『おいしい!』

拓真『だろっ!』

林『美姫ちゃん料理上手なんだね。』

林も気に入ってくれたみたいだ。

食べ終わり片付けをしたあとは…

海。

着替えて女子たちを待っていると

山瀬『あれー拓真くんじゃん。』

山瀬が話しかけてきた。

山瀬『美姫ちゃんは?』

拓真『着替え中。』

山瀬『着替えって…水着!?
いいねー。俺も待ってよ♪』

どっか行けよ。

お前いると美姫嫌がるだろ。

拓真『お前クラス違うじゃん。』

山瀬『別にいいじゃん。
自由時間なんだし。
それに…
俺は美姫ちゃんの彼氏なんだからいいだろ。』

「俺は」ってなんだよ。

嫌味かよ。


少しピリピリした空気になってると


詩織『拓真〜!!柊〜!!
おっまたせぇ〜〜!!!』

女子たちが着替えてきた。

えっと美姫は…

………

水着の上からカーディガン羽織ってる。

………なんかなぁ…

ちょっとショック。

でも山瀬に見られないのはいいけどな。

山瀬がいるのに気づいた美姫は

明らかーに嫌そうな顔になった。

ほらな。

山瀬『美姫ちゃんカーディガン脱げば?
俺と泳ごうよ。』

美姫『やだ。』

即答で断られてるし。

…ざまーみろ。

美姫は山瀬を無視してどんどん歩いていく。

俺も美姫を追いかけ

拓真『美姫どうする?』

美姫『日焼け止め塗らないとだし…
あそこのテントにいるね。』

テント?

指さしたほうをみると

体調の悪くなった人が行く

保健室みたいなテントがある。

美姫は日焼けすると肌が赤くなっちゃうし

暑いところにながくいると

体調悪くなっちゃうから

しょうがないよな。

拓真『そっか。
また来れそうなら来いよ。』

美姫を見送り

俺たちは海に向かった。
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