サクラと密月
そんな人のいない自分にはもう想像でしか先輩の気持ちはわからない。
でも結婚するのってそんなことなのかなと、先輩の家に通い詰めてなんとなく感じたことだ。
勿論結婚しても働く人もたくさんいる。
そんな人も会社の中にはたくさんいる。
一度だけ先輩に聞いたことがある。勿論ご主人のいないときだ。
会社辞めなくても良かったんじゃないでないですかと。
これは素敵な遊び友達を無くした私の意見も、大いに含んでいる。
その言葉を聞いて、先輩は困った顔をした。
先輩はさっしがいいから多分私の気持ちを感じてくれたんだと思う。
困った後輩でごめんなさい。
でも、さすがは先輩。
瞳をキラキラさせて、はっきりと後悔はないと言い切った。
大丈夫。
先輩は本当に素敵な人だから、何処でもやっていけると思う。
実際こうしてお邪魔している時に、ご近所さんがやって来て楽しそうに話し込むときもしばしば。
順応性は健在という感じだ。