仔犬男子の反乱

明美のセリフを聞き流し、やっと見つけた席に腰を落ち着けた。


いただきますと、早速箸を持つ。



「いい加減付き合ってあげたら?」

「イヤよ」


面白半分にからかう明美を睨みつける。


「だって、何回告白されてる?」

「何回って……」


そんなの覚えてない。


だいたい告白と言ったって、いつも軽いノリ。

今日はいいお天気ですね、と同レベルのセリフなんだもの。


告白と呼べるようなシロモノでは決してない。


それに何より、年下は趣味じゃない。
< 3 / 20 >

この作品をシェア

pagetop