NA・NA・MI
化粧を直す前にトイレで用を済ませ、アタシは鏡の前に立った。
トイレのドアが開いた瞬間、菜実の姿が見える。
菜実は笑いながらトイレに入って来ると、アタシの隣に立って化粧を直し始めた。
上機嫌な菜実の笑顔がムナクソ悪い。
アタシが何も言わずに、トイレから出ようとした瞬間、菜実が言った。
「少し待ってみれば?」
「……?」
菜実は立ち止まったアタシの肩を掴んで、続けた。
「そこで少し待ってみたら?面白い事が聞けるかもよ?」
菜実の言葉を無視してトイレから出ようとすると、ハヤトとアタシに付いているヘルプの話し声が聞こえた。