キセキの証
そこから、亜結まで壊れだした。
亜結はいっつも笑顔で俺らの太陽やった。
どんな時でもニコニコ笑ってて沁も俺も亜結が好きやった。
そんな亜結が笑わなくなって、いっつもしんどそうな顔してて。
俺らやってどうしたらええか分からんくなった。
でも、そこで沁は毎日亜結に話しかけてた。
『亜結?昨日のテレビ見た?あのお笑い芸人亜結も好きやってんな。昨日もめっちゃおもろかったな!』
『あぁ、そうやね。』
『亜結?無理せんでええよ?うちらの前は作り笑いとかせんでええから。』
『そうやで。しんどくなったらいつでも俺らがそばにおるから。』
『そうやね。亜樹。亜樹は最期。一人で寂しかったんやろな。うちがもっとはやくみんなに連絡できてれば、うちが亜樹を殺したんよ。』
『それは、亜結のせいやない!亜樹が早まっただけや!亜結はなんも悪くない!亜樹がっ、』
『亜樹んこと悪く言わんといてよ!亜樹がしんどいときにうちらはなんかしてやれた?ずっとそばにおるっておってあげてた?亜樹はうちんこと信用してくれてたんに、うちはそれに応えられてなかった。うちのせいや。』