居場所

「俺んち」 


言葉を無くしてつっ立っていると、蓮はそう口を開いた。 

は?何で蓮の家なの? 


「何で?」 

「いいから来いよ」 


一方的な蓮の言葉に押されてるあたし。  

何が何だか分かんないまま来た場所は部屋の真ん前だった。


「入れば」 


そこは蓮の部屋だった。 
いかにも男と言う感じの部屋でテレビとテーブルと黒のシーツが掛けられたベッド。 

アクセサリーも雑誌もテーブルの上に散乱してあった。 


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