鈴が咲く【前編】
三人の周りに術をかける
「翔!」
「そう言うことか!
わかった!」
「我の力よ
この者達を守りたまえ!
邪妖結界!!」
ジャヨウケッカイ
翔が、三人に護符を投げた
渦巻く影の前で、二人で構える。
しゅるるるる....
影が形を作った。
「「っ..」」
強い....
すぐに分かった。
この前の斎藤のやつは、
ある程度の力があったとはいえ
人の闇を喰らって一時的に強くなっていただけ。
こいつは違う。
もともと上級妖怪だ...
『オマエタチハ...
ナニモノダ...』
「翔」
「あぁ」
小さくささやいた。
パン!
二人同時に柏手を打つ。
しゅぅぅぅぅぅぅ...
腕に付けた数珠が光った。